うえのさん

だいたい言葉が出て来ない。

あのーあれ、ほら、あそこの、あれ、あれだよ。
映像は、浮かぶのだがその名称が一向に思い出せない。

この前は、40代以上栃木県民のソウルデパートである「うえのさん」が思い出せなかった。

「妖精ミュージアム」がどこにあるのか説明したかったのだが、

私「あそこだよ、ほら、アレが入ってる(パスポートセンターとかが入ってると言いたいのにそれすらも思い出せない)あれ、あそこ」
劇団員「二荒さんの隣の」
私「あーそうそう、元、デパート、なんだっけ?ほら、あれ、あの」
劇団員「うえのさん」
私「そう、それ、うえのさん、」

もう、うえのさんではなくなって一体何年経つのやら、「表参道スクエア」と言うハイカラな名前があると言うのに、あの場所を説明する時は、今だに「うえのさん」なのである。

それなのに、そのうえのさんが出て来ない。

よもやよもやだ、栃木県民として不甲斐なし、穴があったら入りたい、と煉獄さんに叱られてしまうではないか。
これは老化現象が、襲って来ているのではないだろうか。

セリフ覚えも悪くなっている。
どうしても覚えられないセリフがあるのだ。
覚えた、と思っても、あれ?なんだっけ?と自信がなくなってしまう。
自分で書いたのに?とお思いであろうが、これを書いた時の自分と今の自分は、別人なのである。

この話を初めて書いたのは、約10年前。
成人は、約2年半で全ての細胞が生まれ変わるらしいので、4回位は生まれ変わっているのだ。
などと屁理屈をこねてる暇があったら、セリフ覚えようぜ、自分。
そうやって自分を戒めつつ今年を振り返り、悪い事は忘れて良い思い出だけ忘れないように年を越そうと思っている。

今年は、兎に角二十数年振りに公演が出来た。
それだけでも良い年だったのではないだろうか。
来年もよろしくお願いいたします。

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