「とどのつまり」　公演記録

富士山と私

この「とどのつまり」という作品は、タウリンでかつてこれ程に温めた作品があっただろうか、 いや、無い。 と反語表現で書くくらいには、温めてきた作品です。
何しろ初稿が出来上がったのは、10年程前でした。
そして、なんやかんやあって2020年に上演しようとしましたが、例の世界的理不尽に 巻き込まれあえなく上映中止になってしまいました。
そこから耐え忍ぶこと3年。
2023年タウリン再始動公演、世の中が何とか上演できんじゃね?という雰囲気になって は来たもののまだまだ予断を許さない状況だったので、色々融通の利くオムニバス作品 を上演することになりました。
そして2024年、今年、満を持して、ついにこの作品を上演出来ることになったのです。 温め過ぎです。
鶏だったら、173.8回程卵を孵化させている位には、温めて温め散らかしてきました。
そんな 「とどのつまり」 を温め続けてきたこの10年、私は人知れず危惧し続けて来た 事がありました。
それは、富士山が噴火しやしないかと言うことです。
長かった、本当に長かった。
今、皆さんがこのパンフレットを読んでいるという事は、恐らく富士山は噴火しなかったの だろう。どっちが勝った?と物語を裏で操っていたコンピューターの様なことを書いてみる 位には長い年月でした。
本日は、この作品を上演することが出来て本当に感無量です。
ご来場の皆様、誠にありがとうございます。
タウリン1000mgシアター 10年越しの作品を、ごゆっくりお楽しみください。
（当日パンフレットより）