We are called "Taurin 1000mg theater". Now we have "Taurin 20XX Project".
タウリン20XXは栃木県宇都宮市の劇団です。楽しい演劇、面白い芝居をお届けします。

二回目の公演はブルーシートの上で…

ヘレンケラーの練習を主にやっていた「簗瀬コミュニティーセンター」で文化祭があり、その時に演劇をやって欲しいという話が来たそうで。
 
でも与えられる時間はたった30分!前の時は1時間40分だったから、かなり縮めなければならない。
練習期間は1ヶ月。さあ、どうする?
 
シーンを抜粋してやるか?…いやいやそれでは芝居として成立しない。芝居としての流れというものをちゃんと作らなくては。
 
しま工現役時代に良く「寸劇」というのをやって合宿の時などに発表し合った。長くても20分位の芝居だ。その時の感覚を生かす事にする。
 
  本番のステージより
 
ヘレンケラーという芝居は原作ではおそらく3時間ほどの超大作である。
色んな人物にスポットを当て、それらが最後にうまくまとまるように、実に上手に作られている。
じゃ、スポットを当てる人物を絞ろう。
 
で、ケラー夫妻にスポットを当てて脚本をまとめてみた。

削る所は思いきり削り、流れが途切れないように原作にないシーンを書き足し、参加人数に合わせ、何とか辻褄を合わせ… …まあ原作を見たことあるなんて人は当日いらっしゃる方の中にはそんなにいないだろうから、目の前のお客さんが見て芝居としての流れがおかしくなければいいのだ、というコンセプト。

何度か書き直しながら、やってみておかしい所は直し…何とか芝居の形になった。
 
そして稽古…やっていく上で、本番の舞台では舞台転換や照明ON-OFFが全く出来ないことがわかった。で、全てのシーンを登場と退場でつなぎ、役者が演技しながら装置をちょっと動かしたりして、次のシーンにつなげるようにした。・・まあ、何とかうまくごまかせた・・はず。
 
今回特筆すべきはヘレンの役をやってくれた鈴井永遠(とわ)さんだ。fromTokyo!ご苦労様!
 
  一番右が永遠さん。
 
前回のヘレン役のReika君も良かったが、今回も良かったぞお。
詳しくは日記の方で書いたからそちらを参照してください。
とにかく、この芝居の成功の重要なファクターであったことは確かである。
 
  感動のラストシーン!
 
あやさん、今回はいきなりのケート(ヘレンの母親役)という大役。しかも今回も時間がなく基礎からゆっくりやっている暇はない。
セリフがなかなか形にならないで苦しむ。
でも、この人、なかなか勘がいい所がある。それに役者として一番大切な「華」がある。
セリフのない時の演技がどうしたらいいかわからなかったようだが、これから基礎をしっかりやれば伸びてくると思う。
 
それと、のぶこさん。彼女はヘレンの伯母、エブの役をやってもらった。
彼女も一緒にやっていく中で「演技ってどうやったらいいのか」が分かってきたようだ。
演技にとって重要なのが「自分の感覚」だということをつかんできたのだ。
彼女のユニークなキャラに演技力が付けば楽しくなりそうである。
 
るあさんも「五感」の演技に目覚め始めたようだ。
今までやってきたやり方を変えなきゃならないと言う事は実は大変な事なのだ。
彼女の演技面でのがんばりにも敬意を表したい。
 
さて、タイトルの「ブルーシートの上で」だが、実は簗瀬コミュニティーセンターの床が劇の練習中に傷ついてしまったらしく、前日になってブルーシートの上でやってくれとお達しが。
で、この8畳フローリング(客席は20畳の畳の間)にブルーシートを敷いたその上で音楽やら太極拳やら、うちらの演劇やら各パフォーマンスをやることに。
なんか、震災に遭った場所でのライブみたいで、今年にふさわしい感じではあった。
 
  我々の前に出演なさった、ピアノ弾き語りの女性
 
我々の演劇のあとにイベントのトリを飾ったのは、何と千葉の柏市から来ていただいたシンガーソングライターの小林洋一さん。
ミュージシャンだから、「オレがオレが」みたいな感じかと思ってたら、とても腰の低い、いい感じの方!一緒に来られていた奥様もいい方!ブルーシートを養生テープで固定するのをお二人に率先して手伝っていただいたのだ。
 
  小林洋一さん。熱気のこもったステージ。
 
♪風に吹かれーるままに、この丘に座り・・♪(「約束」より)
・・いい歌だなあ。
我々の芝居に大変感動していただいたようで、ご自身のブログでも取り上げていただいた。
「小林洋一」で是非Webチェックを!