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しま演劇工房「創世記」前半 公演記録
 旗揚げ公演~第5回公演まで

しま演劇工房、通称「しま工」の、怒濤の旗揚げ公演から史上最大の第10回公演までを「創世記」と、このHPでは呼ばせていただくことにした。このページでは創世記前半、旗揚げから第5回公演までを取り上げる。

何事も若さで押し切った時代である。

 

旗揚げ公演「夏に雨の降るごとく」 1979.8.21 栃木会館小ホール

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ポスター。クリックで拡大表示。

<CAST>

二階堂 俊・・・たまみ
谷田部 真・・・ヤタベ
島 ひろみ・・・ひろみ
弥勒 菩里・・・長老
中畑 香澄・・・香澄

阪神小津社長・・宮城くん
広島松田オーナー・・
中日高木代表・・
大洋日当専務・・
ヤクルト広岡代表・・ミルミル

近鉄客無代表・・・じー坊

廷吏・・・
売り子・・・なおきくん
通行人
若菜 ゆき・・・かおるちゃん

東北裁判長・・・チェリー

声の出演
アナウンサー
荒川さん

開演が6:30だというのに6:00からしかホールを借りていなかった。お客さんがすでに並んでいる中をセットの壁を運び入れたという、伝説の旗揚げ公演。

しかも壁はずっと宇高の後輩が支えていた。セットに使うはずのソファも搬入しておらず、ト書きにある「疲れてソファに倒れ込む」が「木製の長椅子(昔の講堂とかにある、ぼろいヤツ)に倒れ込む」になってしまったりした。効果をやる人間も決めていなくて、主宰のTがオープンリールを操作した。

極めつけは私が舞台で最終弁論の決めゼリフを言っている時である。上の方から大きな声で「照明が消えねえよ!」と、今は行方の知れないNがシーリング室から叫んでいた。この声はもちろん客席にもしっかり届いた。これがあの「照明が消えねえよ事件」である。 ・・・等々、エピソードには事欠かない。

それにしても、そんな中どうして最後まで公演を続けることが出来たのか、ホント不思議だ。

ちょっと待て。1979年?・・・ふ、古い・・70年代だ。
1970年と言えば大阪万国博覧会。万博と言えばみどり館のアストロラマ(知ってる人、いる?)だ。
しま工は70年代の終わり、イーグルスの「ホテルカリフォルニア」とかがヒットした頃にスタートしたわけだ。
うーむ。


 1979年:ウォークマン発売、夕暮れ族、「ナウい」、「ダサイ」

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第2回公演「初雪織」 1980.4.5&8 栃木会館大ホール


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<キャスト>

二階堂俊…たまみ
島ひろみ…ひろみ

千尋久美子…良ちゃん
板里 仁…ちぇりい
板里詩織…香澄
板里雪子…yukiko

谷田部 真…ミルミル

山際太郎…36(サム)
好裁判長…Coke(コーク)
加納博士…カンちゃん
縦島助教授…長老

新聞記者A…ター坊
新聞記者B…片っぽ
書記官…サトちゃん
オバはん…じみィ
賛助出演…市立中央小の皆さん

<STORY> 

サブ・タイトルは言います。
「ねえ、他人の愛なんて気づかないだけだよ」

弁護士・二階堂俊は、ある日、弁護依頼に来た大学時代の語学部の先輩・板里仁と偶然に再会します。

しかし、再会の喜びに浸る間もなく、仁の口からは、何と、離婚訴訟の依頼の言葉が……。 二階堂は、永年に亘った仁とのふれあいの日々を思い、彼の言葉の裏側にあるものを読みとってしまうのです。 にもかかわらず依頼を受け、離婚を主張せざるを得ない二階堂。

そんな彼を法定で待ち受けていたのは、女検事・千尋久美子の弁舌でした。

論争は、手続き論・心理学者による鑑定、そして男女不平等論と大詰めで二転三転していきます。 しかし、その審理の底辺を終始、脈々と流れていたのは、紛れもない二階堂の真実の愛を追求する情熱だったのです。

「他人の愛」果たして板里夫妻は気づくのでしょうか。二階堂は?そしてあなたは?

(当日パンフレットより)

 この公演が良くも悪くも第一期のしま工の色を決定づけたのでは、と私は思う。
最後に主人公の弁護士が夫婦の絆について得々と演説するのである。そのセリフは三ページに渡っている。 (演説好きな作者Tの性格が如実に現れている)

なんだこりゃ、こんなの今時の芝居じゃねえよ!と思いながら当時の私は弁護士のセリフを言っていたのを思い出す。

何しろ東京ではつかこうへい、唐十郎などに続き、野田秀樹率いる夢の遊民社、鴻上尚史率いる第三舞台などが有名になってきた時代である。

さて、しま工の公演としては、綱渡りで何とか切り抜けた旗揚げ公演の反省を生かし、前日に仕込みをした。

舞台装置の壁も宇高の後輩でなく、ちゃんと錘(おもり)で押さえられていた。
・・・が、ここに落とし穴があった。

装置の壁は裏から錘で押さえていただけだった。 完全に固定されてはいないので、耐荷重に限界があるということだ。

その壁に付けられたドアは舞台正面から見て、手前にも奥に開けることができた。

が、ドアの立て付けの悪いのと壁が裏から錘(おもり)でしか押さえられていない為、 「ドアは必ず舞台奥側に開けろ」と舞台監督から指示されていたのだ。

もし手前に開ければ、荷重がかかりすぎて・・どんな事になるか・・・・それはおそらく、皆さんが舞台上でまず見た事のない光景だ。

さて、本番。・・・私は舞台上ですっかり舞台監督の言葉を忘れ、ドアを手前に開けて部屋から出ていった。

数秒後・・壁はゆっくりと前に・・・照明がまだ暗転しないうちに・・(ぎゃー!)

これが有名な「壁倒し事件」である。

私もまたしま工史上に残る事件の犯人となってしまったのである。

舞台上にいた恋人役のひろみに当たらなかったのが不幸中の幸い?

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 第3回公演「13番目の扉が開く時」1980.8.28~30 文化会館小ホール


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 <CAST>

眉月愛一郎…長老

(根岸)愛子…香澄

島村光二郎…たまみ

島村涼子…Kちゃん

板垣大蔵大臣…ちぇりぃ
大隈外務大臣…36
早瀬文部大臣…ゆん
篠厚生大臣…ルル
田川農林水産大臣…ター坊

新堂秘書…ミルミル
江川宏子…メダカ
ディレクター…きょん

<内容解説> ~当日パンフレットより
眉月愛一郎は、ある夕、妻の愛子に自分の過去を初めて明かします。
今、幸せの絶頂として昇りつめた彼には、実は世にも不思議な過去があったのです。
「俺は、死にきれなかった男だ」五年前、そうポツリと言った彼の口から語られる真実、古ぼけたオルゴールをめぐって謎のベールがはがされていきます。
彼に予定された13の運命、そして、その陰に潜むおそるべき陰謀。翻弄される眉月、支える親友の島村、彼らの間を無情に時間が流れていきます。
果たして彼を待ち受ける13番目の運命とは何なのでしょうか?
人は与えられた運命を変えられないものなのでしょうか?・・・眉月が最初で最後、運命に対して行う抵抗とは?
国会を舞台に繰り広げられるサスペンス・涙・笑い…そしてため息の充満した2時間半。
あなたには見えましたか?幸せの落とし穴が。

宇都宮市文化会館という、当時まだ出来たばかりのホールで行う。

最近、当時のビデオをちょっとだけ見る機会があった。
まだまだこの頃はセリフ間、場面間の「間」(ま)はスカスカである。
一人がセリフを言い終わり、ハイ、次は私のセリフね。じゃ、しゃべりますよ。と相手役がセリフを言う、って感じ。
舞台転換も段取りが悪く、暗い中舞台転換の音だけがバタバタ響く幕間が10分くらいある、昔懐かしい作品である。

高校時代の演劇部の先輩の「長老」(呼び名)が(駆り出されて)主役で出ていたりする。

この芝居でもやはり主人公の(世にも奇妙な運命を語る)長ゼリフは延々と続く。第一幕は相手役の相づちのセリフを除けばずーっと一人でセリフを言っている。

どうやら作者は語り好きだったんだなあ。


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第4回公演「旅立ちの朝」 1981.3.28-29 栃木県教育会館大ホール


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<CAST>

二階堂 俊…たまみ
島 ひろみ…ひろみ

名雲 隆…ちぇりぃ
五島順子…Kちゃん

花村新太郎検事…長老
島 京子…香澄
裁判長…カンちゃん
静和浩二…ター坊
長岡医師…36(サム)
女…にんにん
看護婦…メダカ
ハミ
アイちゃん
廷吏…やなっち

谷田部真…ミルミル

<STORY>
あなたは、どのような思いで男の涙を直視するのでしょうか?   男の目に、その許されぬ涙が光るとき、最初で最後の涙が流れるとき、そこから新しい道が始まるのです。彼女の心の中に。彼の愛の上に。

めぐり逢いから5年目の春。二階堂はひろみに結婚の申込みをします。しかし彼には、そんな喜びと裏腹に、北海道の恩師の牧場を継ぐべく、弁護士事務所を去る運命が待ち受けているのです。

ひろみの承諾と周囲の理解の中、二階堂は万を辞して最後の裁判に臨みます。友人の名雲から持ち込まれたその事件は、彼の献愛する女性、五島順子が夫殺しに問われたものでした。不治の重患の彼女は、名雲の無実の叫びとは逆に「罪を償うために死んでゆく」と殺人を認め続けるのです。

果たして二階堂は、旧年来のライバル花村検事に勝ち、無実を証明出来るのでしょうか。そして、彼に忍び寄る「旅立ち」とは?

ドラマは、永年に亘る報われぬ名雲の愛と至福を極めた二階堂の愛のからみの中で非情な結末を迎えます。

二階堂俊…彼が旅立つとき、それはそれは美しい朝でした……。

 (当日パンフレットより)

弁護士二階堂シリーズ、第3弾、そして主人公二階堂 俊の恋人ひろみが何とガンで死んでしまうのだ!
彼女の亡きがらを抱きかかえ去ってゆく感動のラスト!!

当時体重53kgで非力の私には超重かった。あ、別にヒロミちゃん自体が絶対的に重かったわけではない。・・と、思う。



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第5回公演「海にともる灯」 1981.8.22-23 栃木会館大ホール


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<CAST>
鈴木太郎…ミルミル

松岡秘書…Moo
山根秘書…ルル

正力オーナー…長老
中部 新次郎…ちぇりい
加藤仙一…36(サム)
松田 留智江…ハミ
松園 四郎…ター坊

梢…香澄

佐々木 信也…カンちゃん
篠塚選手…やなっち
打正礼子…にんにん
松宮…メダカ
吉田…じみぃ
中村アナ…ちゅん

山田弁護士…たまみ

<内容解説>
皆さん、覚えてますか。わが「しま工」の華々しきデビュー作。その名も誉れ高き「夏に雨の降るごとく」!旗揚げの稚拙さと劇団の未熟さゆえ、十分に演じきれなかったとのご批判を受け、かつ、「再びあの感動を」との宇都宮市全市をあげてのラブコールに、ついにしま工も、今ここにお応えするのです。

あのヒーロー二階堂俊を世に送った「巨人軍事件」・・・・今回は、かつての王貞治敬遠ボールホームラン事件を上回る国際問題をひっさげ、弱小5球団が巨人に迫ります。しま工のニューヒーロー鈴木太郎。彼は、幻の恋人「梢ちゃん」を探し求める農業経営者。果たして、彼は数多くの障害をのりこえ、巨人を救う事が出来るのでしょうか。そして、海にともり続けるあの青白い灯の正体は?平家落人伝説とは?

ドラマは、梢を追い求める太郎の熱愛をタテ糸に、ただ絶好調、常勝巨人軍とはみ出し球団たちの葛藤をヨコ糸に意外な展開を見せていきます。じっと目を凝らしてください。あなたにも見えてきます。あなたに何かを語る海にともる灯が。

(当日パンフレットより)

旗揚げ公演のリバイバル作品。だが前回の主人公、二階堂俊は前作で姿を消したということになっているからヒーローは彼ではない。

どんな劇団でもロックグループでも旗揚げ公演、ファーストアルバムというものは圧倒的な勢いというものがあるものである。
そういった意味で「夏に雨の降るごとく」のリバイバルは難しかったのかも知れない。しかも主人公も代えなければならないと言う制約もあったし。
前作のあのすがすがしさにやや欠けるところがあるのは致し方のないところか。

まあ、中心メンバーが就職を控え、色々難しい時期ではあった。作家も、メンバーたちもバタバタしてた時期だから余裕がなかったのかも知れない。

1981年:「クリスタル族」、「なめネコ」、パリ人肉事件、「ノーパン喫茶」、「ハチの一刺し」

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